やっと面白くなってきました!

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粗筋
本編トップでは明治に時代を遡り、透視、所謂“千里眼”についての解説がメイン。そこで出てきたのが帝大の福来教授と、そして透視ができるとされた御船千鶴子、長尾郁子、高橋貞子である。
しかし公開実験を行う際、数々の妨害に合い、そして結局新聞によって「透視は手品」「千里眼は詐欺」と叫ばれることとなり、千鶴子はそれに耐え切れず自殺、郁子は心労で死んでしまう。
その後、結局福来教授の「透視、千里眼の研究」は表に出てくることはなく、ひっそりと学会、民衆から忘れられていく。

しかしそんな千里眼を確かに持つ男がいる。それが榎木津礼二郎である。

ここから榎木津パート。榎木津のもとに増岡が案件を持ってやってくる。
その内容はずばり加菜子を探し出してほしい、というもの。
増岡は榎木津に加菜子の出生の秘密、今現在置かれている状況を説明する(正直、榎木津にとってはそんなことどうでもよかった)。

増岡によると、まず増岡自身は柴田財閥のさる団体に所属し、財閥を一代で築き上げた柴田耀弘の財産を巡ってどうしても加菜子を探し出さなくてはならず、榎木津のもとへ依頼しにきた。
そして加菜子は美波絹子、つまり柚木陽子と柴田耀弘の息子である弘弥の娘である。そう陽子は加菜子の姉ではなく実の母であった。
加菜子は柴田耀弘の嫡子である弘弥とある女の間に出来た子供である。
弘弥が二十歳のとき、映画館でもぎりをやっていた女に出会い、二人は恋仲となり、やがて駆け落ちまでする。しかしこの逃亡は一日で捕まってしまう。しかしそのとき、女は子供を身篭っていた。
その子供が加菜子であった。加菜子の母であるその女には病気の母がいるのみで父親がいなかった為、金銭には大層困っていたが、彼女は耀弘が提示した弘弥との手切れ金の一切の受領を拒んだ。
あまりにその態度が頑なであったため耀弘もこのままほっぽり出してしまったら後生が悪い、ということでいくつかの条件を作り女をなんとか納得させた。
ちなみにこのいくつかの条件というのは、学費を出す、弘弥には二度と会わない、見張り役を付き添わせる等であった。その見張り役の冴えない感じの男はもとは柴田製糸の社員であったが、文句を一つも言わず任務の遂行にあたったそうだ。
これで全てが丸く収まっていれば榎木津の出番は勿論ない。
問題は耀弘が七月に倒れ、それからというもの財産を全て加菜子に譲る、と言い出し、遺言を作成してしまったことである。
柴田財閥の財産は具体的には、まあ庶民には想像を絶する額のようだ。
尚、弘弥は二次大戦で戦死しており、耀弘直系の親族は加菜子しかいない。
そして耀弘は先日死んだ。
その為、加菜子がまだ生きているのであれば、遺言が執行され全財産は加菜子のものとなる。
しかし加菜子が耀弘より先に死んでいれば、遺言は全く効果を発揮しない。
だから加菜子を探してほしい、ということだ。
しかし榎木津は先にも書いたようにそんなことどうでもよかった。上に書いたようないきさつはどうでもいいから早く本題に入ってほしかった。
彼には千里眼がある。人のイメージするものがみえるのだ。
だから増岡が話そうとしたことの一部を、まるで既に調べたかのようにぺらぺら喋ってしまう。
このことで増岡は驚くとともに榎木津の“探偵としての能力”を評価することとなる。(榎木津のもつ千里眼には気付かない)


ここまでで榎木津のパートは終了。

次は関口。
彼は相変わらず単行本に自分の短編をどの順番に掲載しようか悩んでいた。
京極堂の過去に解決した事件になぞらえて(詳しくは原作である百鬼夜行シリーズを読んでみてください)黒衣に手袋をした男を登場させたりと、正直駄作と呼べるものばかり。
敦子の話によると京極堂は「人殺しは“とおりもの”の所為だ」と言っていたようだが私(関口)も“とおりもの”にとり憑かれたら人殺しをしてしまうのだろうか、と完全に鬱々思考の世界へ。

そこへ鳥口が訪ねてくる。
なんでも鳥口は御筥様(3話で頼子の家の御祓いにきた彼)についての記事を書きたいらしい。
そういう話ならうってつけの知り合いがいる、ということで二人は出かけることに。

関口らが向かったのは京極堂のところ。京極堂とは本来、中禅寺秋彦が構えている古書店のことなのだが、その看板がそのまま渾名となったらしい。
出迎えてくれたのは京極堂の細君だった。古書店は休みとなっているが、京極堂は奥にいるらしい。
細君と少し小話をした後、彼らは奥へ向かう。
「随分と久しぶりじゃないか関口君」と京極堂。彼はそのまま言葉を続ける。
関口が紹介していないのに彼は鳥口の所属、鳥口が何の記事を書こうとしているか、そして鳥口の故郷、彼が過去に遊んでいた神社のことまで言い当てる。
また京極堂は彼らが匣のような研究所あたりに迷い込んだことも知っていて、「近付かないほうがいい」と言った。
まるで千里眼のようだ。
「一体どうしてそんなに鳥口君のことをしっているのだ?」と関口。
驚いている関口と鳥口に枯れ木のような、はたまた芥川龍之介の幽霊のような男は静かにこう言う。
「世の中にはね、不思議なことなど一つもないのだよ、関口君」

5話終わり。
感想
OP前の冒頭・・・なんだろうあれは。あそこに出てきた女は誰なんだろう。
正直、原作を読んだ(しかも最近読み返した)主にも判りませんw
てか福来教授の透視実験のところに時間割きすぎだろう!と思ってはみたものの、榎木津の千里眼と巧く絡めてたかな、とは思います。ただ千里眼の説明だけには長すぎるって感じですが。
あの辺りは明治に話が飛んでいますが、ただの回想、物語に必要な説明だと思っておけば大丈夫です。
まあ何はともあれ、登場しましたご両人。榎木津も京極堂もハンサムでしたね。
まず榎木津についてですが、いいですね!あの適当で無欲な感じが。
増岡の言った“さる団体”→“猿団体”の件が小説では表現できないユニークさがあった。バーテンの件がなかったのはちょい残念だが。
てか寅吉のCVがあれはトトロのメイだよね?あんな少年な感じだとは思わなかったから意表をつかれたぜ。
で、関口君は鬱のようです。原作より鬱強めに感じるのは主だけでしょうか?いや鬱キャラ好きですけど。
しかし鳥口にトンネルを使って京極堂の説明をしたあたりはやはり小説家だけあって表現力は豊かですね。
尺的に今回京極堂出てくる時間あるか?と思ったけどちゃんと出てきました。やっぱ彼がいないと始まらない!
とその前に、京極堂の所在地が想像と違ったのはまあ置いといて・・・・
千鶴子さん若すぎ!!!!!なんだあのまん丸な目は!

いや絹子よか全然きれいだろ!京極堂は人生勝ち組ど真ん中ってことで。
京極堂も枯れ木っちゃあ枯れ木ぽかったが、榎木津とは違ったかっこよさ、渋さがあるね。
で、ストーリ全体の感想としては、まだ榎木津も京極堂も導入って感じで
本格参加じゃないけど、この二人がいるとやっぱり面白いな。
関口が鬱系で木場が直球系だからかな。榎木津や京極堂みたいに頭のキレるキャラが出てこないとね。ミステリィは面白くならない!
いやはや来週からどうなっていくのでしょうか。
主は京極堂の座敷で延々超能力者やら霊能者やら宗教やらの話で30分潰してもいいと思ってますw
ということで次回「筥の事」
風庫さんの記事を読むまで重大なネタバレを自分が記述していたことに全く気付かなかったw
決して妙な空白をマウスでなぞってはいけませよ!
教えていただきありがとうございます。
他のブログを拝見させていただき私も漸く判ってきました。
あのシーンにもし何か具体的な意味があるとすれば興味深いですが、どうなんでしょう。
コメントありがとうございました。
あまりにツラツラ増岡が喋るもんだから最初は「ありり?」だったんですけど
見直したら明言してないんですよ、隠し文字部分。
私も原作既読組なので危うく書いちゃうトコでした〜。
「姑獲鳥の夏」は読んでなくても今回のハナシには直接絡んできませんが
関口の小説が私小説だよ、ということを印象づけたかったのかもしれないですね。
・・・原作を読んでない限り分かりようもないシーンではあるでしょうケド(苦笑)
ではではおジャマしました〜。
すみません、勝手に出してしまって。
こちらからリンクを貼った旨、連絡すべきでした。
もしご迷惑でしたら連絡お願いします。
>あまりにツラツラ増岡が喋るもんだから
ほんとですね。増岡が早口っていうのは原作どおりなのに、
本質を微妙に変えるなんて!って気分です。
というか本当に公式で書かれてますね。増岡が濁した努力が・・・。
まあ考えようによってはあまり重要ではないところですかね。むしろ或る意味、視聴者に知れ渡っていたほうがいいかもしれない・・・。
京極の原作は、特に百鬼夜行シリーズはあの重厚感なので気になった作を飛び飛びで読んでしまい、「姑獲鳥の夏」は未読なんです。
だから久保の遺作に憶えのない場面が出てきてちょっと焦りました。
いずれ読んでみようと思います。
とにかくキャラ出揃いましたね。
次週から楽しみです!巧くまとめてくれるといいけどw
では失礼します。
おぉう、誤解させてスミマセン。ビックリしたというのはヨロコビで、です(汗)
迷惑なんて毛程も思っておりませんです〜。
公式で書かれてると知り、じゃあ増岡は何で濁したんじゃ?と(笑)
まぁあれだけ早口で話されたら言っててもスルーしちゃったかもしれないケド。
ともあれ誤解させて申し訳ないでした〜!今後もヨロシクです。ではっ。
喜んでいただきありがとうございます!というのは妙ですが、
いつも楽しく、また新たな発見を求め、ブログ拝見させていただいていますw
こちらこそ、これからも是非是非よろしくお願いいたします。