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粗筋
偽名なのか本名なのか判らないが、とにかく滝沢朗のパスポートに記載されている住所の元へ辿りついた朗と咲。一見、そこは倉庫のようで、とても人が住むような場所ではなかった。入ってみてもやはり印象は変わらない。「こんなところに住んでいたのか?」そう疑いながらも手掛かりを探そうと、倉庫の電気を探していると、奥から犬が現れる。
どうやら朗は本当にここに住んでいたらしい。豆柴は明らかに朗に懐いていた。豆柴は嬉しそうにしっぽを振り、朗たちを導くように奥へと進む。
ただの倉庫だと思われたその場所は、ショッピングモールのバックヤードだった。ショッピングモールのほうへ回ると、そこは朗のアメリカの部屋にあった写真と同じ場所だということが判明する。さらに豆柴についていくと、朗が生活していたと思われる優雅な部屋に到着。
そのショッピングモールの中にはシネコンもあり、朗は何か好きな映画を観させてあげるよ、と咲に提案。それと同時に朗はショッピングモールに近付く不審な影も察知する。
咲を劇場の客席に座らせ、朗がフィルムを回していると、そこへ昼間に出会った刑事がやってくる。不審な影、それは近藤刑事だった。未だ自分の本性や立たされている立場が掴めない朗は、同じノブレス携帯を使う刑事なら何か知っているはずだと情報を集めようとするが、刑事は朗に殴りかかってきた。
「やっぱり刑事は強い」朗にそう思わせるほど、近藤は簡単に朗を殴り倒し、ノブレス携帯を奪う。残金が7000円ほどになってしまった近藤は朗からノブレス携帯を奪うつもりでここへ来たのだった。
近藤によるとノブレス携帯には最初100億入っていた。それを日本の状況を救うためにセレソンと呼ばれる選ばれた人間は有効活用しなければならない。そして残金がゼロになると、サポーターと呼ばれるセレソンのうちの一人が、そのノブレス携帯の持ち主を殺しにくる。つまり携帯を失った朗のもとにはサポーターが殺しにやってくるということだ。
完全勝利と証拠隠滅。朗の携帯を握り意気揚揚と朗のもとを立ち去る近藤であったが、彼はミスをしていた。朗は近藤との戦闘のあいだに彼の警察手帳をかすめていたのだ。
一方咲は、映画を見終えても姿を現さない朗を不審に思う以上に、「私と一緒にいるのが嫌だったんだ」と被害妄想の念を抱き、豆柴に伝言メモを残しショッピングモールを後にする。そのメモに書かれていたのは「滝沢くんのバカ!」。
朝、近藤は歌舞伎町にいた。彼は自分の残金をぴったり使い切り、さっそく朗の携帯に手をつけようとする、が、動かない。Juizに聞いてみると、ノブレス携帯には指紋認証があり、他人では操作することができないそうだ。自分の迂闊さに絶望した近藤。彼の残金はゼロ、つまりサポーターが彼のもとにやってくるのは時間の問題、ということだ。
一方、朗はようやっと目を覚ます。とにかく携帯を取り戻そうと、朗はバイクで出発。ひとまず自分の携帯に公衆電話から電話をかける。だいぶ待たされた後、電話に出た近藤は絶望と諦めの真っただ中だった。しかもその状況になってはじめて近藤は警察手帳を奪われていたことに気がつく。計画どおり近藤とのアポイントメントを取り付けた朗は、歌舞伎町へとバイクを走らせる。
コマ劇場前で近藤は朗を待っていた。しかしまず現れたのは彼の妻だった。近藤は自分の残金を使い果たす際、「一生遊んで暮らせる金を手に入れた。ハイヤーを呼んだからこい」と愛人にメールを送っていた。しかし愛人に送ったと思っていたそのメールは彼の妻の元へ送られていた。迂闊だった。痴情のもつれ、近藤は包丁で刺される。
朗がコマ劇場に着いたとき、近藤は既に瀕死だった。彼が死に際、朗に投げかけた言葉は衝撃的だった。「お前は2万人のニートを爆心地に集めて殺そうとした」
次回へ。
感想
おそらくほとんどの視聴者は、朗が記憶がなくなる以前、何をしたのかが気になっているでしょう!その真相は「東のエデン」において間違いなくストーリーの中核であり、もしかたしらそれを明かすことが、結末なのかもしれません。真相へのヒントというか、ピースの出し方が巧いですね。画面の隅々、台詞一言一句逃せないような気持で見てます。原作がないっていうのも、盛り上げとしてかなり有効に作用してますね。いや〜次回が気になる。
さて、まず朗ですが、彼は本当に何をしでかしたんでしょう。今思えば、彼がアメリカで複数のパスポートの中から「滝沢 朗」のパスポートを引っこ抜いてきたことは、その後のストーリーを円滑に進めるのにかなり貢献してますね。
何故アメリカにいたのか、っていうのも大きな謎ですが、少なくともアメリカに飛ぶ前、彼は日本で“滝沢朗”を名乗り、豊洲のショッピングモールをまるごと買い取り、ニート2万人を拉致し、殺そうとした、と考えることができます。朗が日本に帰って来たとき、まだニート失踪の件について近藤らが話していたことから、ニート失踪事件はそう昔の事件じゃないはず。で、近藤はあくまでも“殺そうとした”と言っていたことから、朗は結局殺していない。殺さずにアメリカへ来た。そして播磨脳科学研究所洗脳プログラムを使って記憶を消した。そして咲と合流した、という順ですよね。
なんで記憶を消したんでしょうか。いつ消したんでしょうか。1話冒頭でノブレス携帯から流れる音波みたいな音が記憶消失に関わっていそうな雰囲気ですが、そのあたりは明確には判りません。それに加えて近藤が「記憶を消したいのはお前だけじゃない」みたいなことを言ってましたね。かなり謎な発言です。
朗がニート2万人を殺そうとした理由として考えられるのは“ニートこそ国の腐敗の元凶である、だから殺す”くらい動機しか私には思いつきませんが、おそらくそれはない。というか殺す目的で集めたわけじゃないだろうとはなんとなく思いますね。いや、だって主人公だし、そんな奴に見えないし・・・これで本当に殺す目的で集めていたとしたらいろんな意味で爆薬アニメすぎるだろw過去の朗には何らかの考えがあったはず・・・。2話で「弁当2万食云々」書きましたが、あの履歴は近藤のではなく、朗のものでしたし。
それとストーリーの謎ではありませんが、3話ではここまで常に堂々と我が道を行かん!とばかりの態度だった朗が初めて動揺しましたね。彼のSDは貴重かもしれん。それとバイク。イケメン度UPですね〜。「アキカン!」のジゴローと比べ数十倍さまになってましたwバイクで出発するとき豆柴の餌が一粒して出てこなかったのはさりげなくて笑ったw
あと本作では洋画のタイトルがちょくちょく出てきますね。今回は「ニューシネマパラダイス」。これは結構有名な映画ですね。だいぶ昔観ました。「タクシードライバー」も大学の教材として観た記憶があります。洋画に詳しくない分、知っている映画のタイトルが出てくるのはなんだか嬉しいです。また観たくなる。
あ、それと朗は腕に自分の携帯の番号まで書いていたのは前回からの伏線だったにせよ、ちょっと不自然かなーと思いました。咲の番号だけ書いてあってそれで咲に電話して自分の番号を訊くっていうシナリオにもできたはずだけど、そうしなかったってことはこれから2話くらい咲と朗は別行動をとりそうな予感がしますね。
咲は3話では朗、近藤に比べ出番が少なかったものの、それでも十分な存在感を発揮してた印象が残ります。いや〜可愛いよ、この子。ほわほわ〜感が思わず抱きしめたくなる気分にさせてくれます。犬をお前呼ばわりするところとかもツボでした。咲と豆柴は絵になるね〜。あと「すごくない?ショッピングモールが自宅って!」という発言や、劇場でのマナーを順守するところや、映画「The Cold blue」観て泣いちゃうところや、朗を探しもせず嫌われてたんだと自己嫌悪になっちゃうような短絡的思考回路も妙に愛おしい。泣かせてよしよしってしてあげたい。
映画を選ぶときに“ずっと好きだった人が好きな映画”ということで選んだのが「The Cold blue」でしたが(この映画は知らない、実在するのかな?)、この“ずっと好きだった人”というのが誰なのか。これもストーリーに関係してくるのでしょうか。いずれセレソンとして現われて朗と対峙する、なんてことは・・・?気になりますね。まあ少なくとも大杉君でないことは間違いないですね。最後まで彼が報われることはなさそうw
で、今回早くもリタイアした近藤刑事ですが、彼はあてになるのかならないのか判りづらい、でも気にせずにはいられない!発言をたくさん残して死にました。彼曰く、ミサイル攻撃もセレソンの仕業ということですが、ソースは!!?って言いたくなります。とにかく迂闊な彼なので、発言があっているのか間違っているのか判断しにくいのがミソですよね。本当に彼は迂闊だ。セレソンシステムについて彼は多くの情報を残しましたが、ゼロになったらサポーターが殺しにくるってのは怪しいですね。彼の妻がサポーターだった、なんてことはまずあり得ない。あの殺人行為は妻の意志なのか、それともサポーターによる洗脳の類なのか、はたまたメールの送信先を何らかの手段で妻にも届くようにし遠隔的に仕向けたか・・・うーんこれまた謎だ。
今回の謎・感想はこれくらいですかね。まだまだ謎はばらまかれるはずです。楽しみだー!作画も相変わらず好調だし(むしろ3話の咲が1,2話以上に可愛かった気がする)、新宿コマ劇前が妙に丁寧に書かれていたりと、満足どころか東京散策したくなりましたw豊洲のショッピングモール+シネコンってららぽーとがモデルかね?
4話も無論、期待です!