_4a05d1ce906e2.jpg)
粗筋
朗は自分の正体と過去を知るために、他のセレソンにコンタクトをとろうとする。
目をつけたのはbT。履歴から察するに彼はセレソンとしとしての行動に積極的なようだ。朗は医療用機器MRIの搬入先を調べ、bTのもとへ向かう。
bTは火浦という脳外科医だった。彼は朗からの面会申立てを警戒し、朗に薬を飲ませ眠らせる。朗が目を覚ますと、そこは見知らぬ一室だった。そして奇妙な箱が近づいてくる。中には朗のノブレス携帯が入っていて、手に取ると電話がかかってきた。着信に出るとMr.OUTSIDEなる人物が一方的にセレソンシステムの概要と役割を喋りはじめる。
それは、火浦医師自らがノブレス携帯を手に入れた時の再現だった。火浦はもう既に100億使いきっていた。彼は自分の病院周辺を、政府が切り捨てた高齢者のための施設に作りかえるために、政治家に賄賂を送りつけていたのだ。彼は自分の理想の病院を100億円と生命をかけて作り上げたのだった。
自分の置かれている状況をひとまず理解した朗は火浦に自分が過去に何をしたか尋ねる。
しかし火浦は「悪いが教えるのは止めておくよ、君は記憶を消してまで何かをしようとしたんだろう。履歴から察するに記憶を消す前の9番はなかなか魅力的な人物だった。その君が過去を捨ててまで新しい自分に賭けたんだ。だったらそのままの君でいいと思うがね」と一蹴。
「君が救世主たらんことを」そう病院を送り出された朗は自分の過去を探るべきか、火浦の言うように新たな自分として進みだすべきか複雑な心境だった。
朗がバイクにエンジンをいれたとき、ノブレス携帯のbTを示すランプが、消えた。
次回へ。
感想
今回新たに判明した情報。
juizより
・朗がニート2万人集めたことは確実。
・そのニートたちがどうなったかは判らない。
・セレソン選抜の基準は不明。
・朗がサポーターかは不明。
・juizyは複雑な申請の場合、案件をいくつなの条件に分けて実行する。
火浦医師及びMr.OUTSIDEより
・セレソンは至極個人的且つ独善的に選抜された
・セレソンとして正しく機能しなかった場合サポーターによって厳しくジャッジが下る。
・12人のうち誰がサポーターかはMr.OUTSIDEしか知らない。
・セレソンは身に覚えがあろうがなかろうがセレソンになる強い意志を発していた。
・使命辞退は不可。
・100億円を現金に換金することは不可。
・逃亡した場合、携帯を使用しなかった場合、個人の目的のみに使用し続けた場合、国を救うという目的が達成できず残高が0になった場合は迅速かつ確実な死がサポーターによって与えられる。
・目的を達成した最初の人間だけが生き残ることができる。すなわち生き残るのは必然的に一人のみ。
・火浦の達成した病院設立ではあがることは出来なかった。
・朗は過去にゴーストタウンのショッピングモール、海上コンテナ500個、外務省の接待費、他にもいろいろなことに約20億使っている。
・記憶を消す前の朗は同じセレソンである火浦から見ればなかなか魅力的な人物だった。
他描写より
・朗は過去に新聞配達をしていた。
・朗はサポーターではない。
・サポーターは男であると思われる。
・juizはセレソンによって性格が異なるようである。
ますます面白いぞ!
Juizと朗のやりとりがコントですね。
朗のJuizは茶目っ気があってなんか癒されますね。当の朗にしてみれば困りものでしょうけど。あとJuizは自分らの存在を「私たち」っていいましたね。だからセレソンごとに別のJuizがいるようです。声は機械か何かで統一しているようですが、性格がセレソンごとに違ってそれぞれのやりとりがなかなか魅力的ですね。
今回一番不思議だったのは、朗とジョニーの再開シーンですね。あれがタイトルで言う「虚構の現実」なのでしょうか。てかジョニーってなんなんでしょう。1話で「おれのジョニーが」云々言ってましたが、それと何らかの関係があるのでしょうか。朗の対応も最初は友好的で嬉しがっていたくせに、ジョニーたちが調子に乗りすぎたのかなんなのか判りませんが、「役立たずどもがあああ」って急に怒り出したり、朗にしては情緒不安てなシーンでした。ジョニーはこぞって服を脱がそうとしてましたが、裸だったニートたちと何らかの関係があるのでしょうか。あれが妄想なのかさえ掴めませんし、物語にどういった意味を持っているのかも不明で、今のところ理解する材料は足りないようです。
で、4話ではほとんど出番のなかった咲。「なにやってんだろ」って言ってましたが、確かに朝帰りしたときって何をしていたにしろなんとなく空虚な気分になりますね。とりあえず咲は朗が気になって仕方ないってのは確実でしょう。
もう一人空虚な努力をしているのが大杉君。彼のイタさがかわいそうなくらいですね。自己啓発の本を前に、積極的に咲に関わろうとする大杉君は頑張っているとは思いますが、鈍すぎてちょっと可哀相です。あと好きな人に嘘をつかれたときって凹みますよね。ついでに「面談とかって心細いじゃない?誰か一緒のほうが勇気でるし」ってそんな押し付け論いらねって思っちゃいました。咲も鈍いのか、それとも大杉君の好意を弄んでいるのか判りませんが、早く決着付けてあげたほうが彼のためになるのに。
bX意識しすぎな本棚。この世界で9はホットな数字らしいw
そして今回最初で最後の登場を見せた火浦医師。なかなか話の判る人物でいい人でした。近藤刑事と対比したキャラでしたね。近藤は自己の欲望だけに100億使いきり、火浦は自己の欲望を通過点として病院のシステムを作りかえるために100億使いきった。自己の欲望といった面では共通していますが、その欲の周りにもたらす影響が段違いです。国を変えるって目的にしろ何にしろ、金を動かすことは自分の欲望と切り離して考えることはおそらく不可能でしょう。その欲望のベクトルが自分だけに向いているか、人に国に向いているのかという点で近藤と火浦には大きな差異があります。
朗が「OUTSIDEってのは悪魔だなぁ」って呟いたときに「私には気前のいい神に思えるがね」と火浦医師はいいましたが、それは残る人生の差からでた感想じゃないかなと思いました。要は火浦くらいの歳まで生きていればそう思えるかもねってことです。朗はまだまだ若いし、人生の間に100億稼ぐってことは普通に生きれば不可能だと思いますが、やはり人生にはそれ以上の価値がある、と思えますしね。
そう、朗がこのゲームを罰ゲームと考えるのは非常に自然な思考であるわけです。確かに国を変え、その後の日本が理想の国家となり得れば、セレソンにも利益があるかもしれません。でもその理想に人生を賭ける筋合いってのは、やはりありませんね。
セレソンがMr.OUTSIDEに至極個人的且つ独善的に選抜されたというのは理解できましたが、やはり基準が気になる。そしてその兆候。どんな行動をとった人間がセレソンとして選ばれたのか。やっぱり朗の過去が気になるところですが、これが物語の大詰めになるのは間違いなさそう。
それと不思議な出来事・情報がもう二つあります。
火浦が朗に病院の電話で連絡をとったとき、何故朗の携帯に「SERECAO 05」と表示されたのでしょうか。これはおかしくないか?
二つ目はサポーターの存在。自分がサポーターかも判らないのに何故火浦を始末しにきた?しかも火浦は「君がサポーターか」と言ったってことは顔見知りなのか。近藤のとき同様に顔みしりを何らかの方法で操りセレソンを始末する術があるのだろうか。そうなるとサポーターの存在自体がかなり不可解だ。
さて、長々書きましたが、ひとまず朗の過去探しは決着がついたのではないでしょうか。海上コンテナと外務省接待が非常に気になりますが。火浦の言葉を受けて、次回から朗は自分のやるべきことを探すか、Mr.OUTSIDEを殴りに行く展開になるでしょう。咲とのラブストーリーのほうもちょっと気になりますね。さてさてどうなる、次回「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」。