【アニメ】涼宮ハルヒの憂鬱 １３話「エンドレスエイト」【感想】

なんらかの方法で長門はこれまでに買ったお面をすべて集めている、とかだったら面白いね。
　　　







粗筋


夏休みも終盤に差し掛かかった８月１７日。たった一度きりの高１の夏休み。
失った時間は取り戻せない！　ということでこれでもかというくらい連日遊び倒したＳＯＳ団。
しかし３０日「こんなんで良かったのかしら？」とハルヒにはまだなにか足りない予感。





感想



無邪気に遊ぶ、はしゃぐハルヒはやっぱり可愛いのう！
はい、楽しみにしていた新作第２話目です。
再放送みていたわけではないんで新なのか判らんが、あのＯＰすごくいい、気に入った！




で、本編は水着に浴衣にクワガタムシ、と見応えたっぷりな遊びっぷりだったわけですが、キョンはなんの解決もせず迎えた３１日。なんと「エンドレスエイト」３話構成。







悔しい！　原作知っててなおＡパートなんてほぼ繰り返しなのに・・・かなり楽しかった。
今まではアニメがあまりにも原作準拠だったってことで、原作とアニメで間違い探し的気分を味わえましたが、今回は前回放送と間違い探しを味わえるというなんとも珍妙な展開。キョンの冒頭の感じからだいぶ変わっていたので、「お、やっぱり今日はネタバレ回か」って気分でみてましたが服装の違いや組み込まれた台詞の違いなど、長門のように退屈することなく逆になんか新鮮だった。まあ、長門も２回目なら退屈していなかったかもしれないし、そもそも１回目を楽しんでいたのかも私くらいの観察力では彼女の表情から読み取れないわけですが。


前回個人的に期待していた描写のひとつに「長門が退屈してるようなシーン」というのがあって、今回ばっちりやってくれました。むしろそのうんざり感があからさますぎて、本当に退屈しているんだろうなあと思うと可哀相であり、そんな感情を露わにする長門が愛らしい。長門の過ごした時間の無意味さと絶望感は、人間には想像を絶するでしょう。谷川流氏の１５４９８回という数字のチョイスは、長門を可哀相だと思わせるに十分すぎる！　想像を絶するといっておきながら、果敢にも想像をしてみると若干ホラー的な怖さが感じられる。根本的な理由が長門のバグなどにあるわけではないから無限ループとはまた違うものだけど、ハルヒによってもたらされたエンドレスエイトが長門のプログラムかなにかに影響を及ぼしたとしても不自然ではない気がする。なんにせよ繰り返すたび記憶が消える他団員たちは幸せと言えよう。



記憶が消えて幸せといえどもみくるは未来に帰れなくなっているわけで、実害は長門以上やもしれん。その割に何にも気付かずに無邪気に遊んでいる様子が具に見られたわけだがｗ　金魚すくいに駆けて行くときの「は〜い」が可愛すぎた。どこまでもお惚けな割に禁則事項だけは決して漏らさないそのぬかりなさはなんなんだろうねｗ　



そんな事実の判明した後は前回の明るい印象とはまったく逆で、長門の気分を表しているかのような落ち着いて暗めなＢＧＭとセピアっぽい色使いの画面、そしてどこか疲れ切ったようなキョンのナレーション。この露骨なまでの沈みっぷりはオチをつける前のひと段落なのかいね〜と思ってたら・・・来る３０日、キョンのハルヒにかける言葉はなく、そして当然のように宿題をやらない３１日がこようとは。確かにかなりの確率で繰り返すと判っていたら宿題なんてやる気しないよなｗ　それにしてもエンドレスエイト３話立てですか。これは意外な展開だ。



でもある意味この大胆な構成に京アニのこだわりが垣間見える気がする。これまでもストーリーの大方のトラブルはキョン主導で解決してきたわけで、カマドウマと闘ったり神人に追われたり殺人事件の現場に立ち会ったりしたトラブルと比べて、今回のループはキョンの感じる危機感というものが明らかに希薄。キョンが大した危機感を抱かぬままに問題解決したってきっと視聴者はカタルシスは得られないだろうし、長門やみくるのことを考えなければほとんど実害はない。

京アニは思い至ったのではないだろうか、１５４９８回の繰り返しという途方もない非常識さを演出するにはやはり実際に繰り返すしかないと。次で終わるかは判らない。まさか４話連続はねーよ、と思ってはいるものの・・・。このワクワク感は原作既読である私にとって今までなかなか感じられなかった期待であることは間違いない。ある種の素直さを持ち合わせないキョンが他人(長門・みくる)の危機感を不憫に思ったとき、物語は終結するだろう。更なるうんざり感をどう演出し、結末に向かうか楽しみ。




さて次回、サブタイは「エンドレスエイト」なのだろうか。
京アニの描く１５４９９回目の夏に期待！

止マレ!

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