
感想
アルファルドの出番は未だ準備が整っていなようです。まあ組織のトップがそうやすやすと出てきたら話終わっちゃうんで仕方ないかな、とは思いますが。
3話ではUAウイルスによって生み出されたクリーチャーを使って遠隔的に「蛇」の内部に探りを入れたような内容。これまでの派手なバトル展開とは違い、双子弟とマリアの取引を基礎に内面的な描写が多く動きという点ではバトルの見どころはなかった。また別に心理戦というわけではなくカナンの圧勝というか無情さみたいなものを描きたかっただけで、若干無理やりな感を受けるバトルだった。というのも双子弟が何を望んでマリアを拉致し、カナンを誘き寄せたかが不明。もしカナンが撃たなかったとしても、双子弟は別に和解を望んでいたわけではないだろうし、単に死にたかっただけかもしれない。配管の隙間からのまさに化物じみた登場は、UAウイルスが如何にとんでもないものかを知らしめるいい効果を発揮したと思うし、その前の彼の生い立ちストーリーは少々説明的すぎるが悪くなかった。だがその後同情を求めているわけでも怒りを抱いているわけでもなく、あっさり死んでしまったことで妙に温く、中途半端な感じにしてしまった印象を受けた。
今回でUAウイルスが殺戮兵器としてだけではなく、モンスターを作る化学兵器になることは判ったし、ハッコーが感染者であることも判った。が、未だそれぞれ組織の行動は不明。「カナンと対蛇組織」「ミノ&マリア」「サンタナ&ハッコー」「蛇」と4つくらいにグループ分け出来るが、今のとこいちばん謎に思うのはサンタナ周辺と蛇の関係。サンタナは蛇からハッコーを救ったとかそんな感じだろうか。彼女自身にそういう気があるかないか判らないが、ミノは色仕掛けでハッコーに落とされかかっているし、その行動がミノ&マリアの監視とかだったらかなり不気味。ミノの行動には、襲ってきた男(双子兄)と同じ紋様を持つ女をもうちょっと警戒したらどうだ、とか思うが、ハッコーの清楚な可憐さには打つ手なしといったところか。
それと今回はアルファルド、リャンチーの会話も意味不明。
「小娘放置してていいんですか」
「モンスターの死に哀悼を捧げる暇はない」
「人間兵器としての使える、特にカナンのような化物を相手にする場合には」
「愚かだな」
この会話繋がってるんですか。小娘という主語が継続されているとしたらもう死んでるんだけど。カナンとアルファルドは日本語なのに理解できない台詞が多すぎる。それともアルファルドの言葉はリャンに向かってないのか。リャンの言う“小娘”もマリアなのかハッコーなのかそれとも別の人なのか判らないし、現段階ではほとんど謎かけ演出のような会話になってますね。彼女らにははやく準備を整えて登場してもらいたいものです。
カナンのほうは過去がマリアによって回想されたことでややその生い立ちの謎が解かれつつあるような気もします。夏目に言ったのか、ひとりごとかは判らないけど「本当にあの女がやったのかな」という台詞の“あの女”はアルファルドなのでしょう。それと過去に“いた”姉ってのもアルファルドである予感。お揃いの刺青を持つカナンの“好きな人”は次回予告から察するにシャムかな。能力的にも根拠はまだ不明だけど、UAウイルスの作り出した化物以上の能力を持つらしい。紫の紋様もいまのところ映っていないし、共感覚者になった発端みたいなものは謎。次回は回想が多そうな気配なので、カナン及びアルファルドの過去が判るんじゃないかと。
さて、今回精神的な別離を匂わせたカナンとマリア、次回からは別行動になってしまうのでしょうか。マリアのようにまさに元気印! といったキャラが凹むとみてるこっちも辛いんで心配です。それとユンユンはまさかの諜報部員なのか? 次回も期待します。