
粗筋
新旧ファントムが教会で顔を合わせ、玲二はキャルに銃を向けた。一触即発のその場面をリズィがなんとか収めたが、キャルの玲二への怒りの火は消えようがない。そして玲二は逃亡の為に美緒をも巻き込んでしまう。
次回へ。
感想
サブタイが前回は憤怒ときて、今回は激昂、同じような単語が続きました。新旧ファントムが顔を合わせた割に大したことが起きなかったな、というのが今回の率直な感想。雰囲気は充分緊迫していたように思えますが、エレンが真顔で皮肉のようなことを言ったのが意外。なーんだ結局玲二の取り合いか、と痴情の縺れにも似たその場面にスケールダウンは感じざるを得ませんでした。しかも個人的にショックなのは、あの場面ではキャルのほうが格好良く見えてしまったことです。沢城さんの演技がほんといい。ドライとしてファントムの看板を2年間背負ってきた貫禄が溢れんばかりで、またその裏に見え隠れする玲二に捨てられたことへの私怨が台詞から伝わってきます。まさに“今のファントムは私だ!”って感じでとてもかっこいい。このファントムだからかっこいいという思いはかつてアインやツヴァイにも感じたことで、そらもう1部のアイン、2部のツヴァイはかっこうよかったです。ですが、今回の対峙をみて、ああ彼らがファントムだったというのはもう過去のことなんだな、と思いました。エレンの瞳がすっとファントムモードに変わったシーンは鳥肌立ちましたが、玲二の為ならなんでもする、みたいな今の彼女の立場はかつてファントム時代の彼女の思考ではないですね。それは成長とも退化ともいえる違いですが、少なくとも守りに入ってる感じは否めません。エレンから攻めの姿勢がなくなってしまったのは少々残念ですが、仕方ないでしょう。ファントムという称号は伊達じゃないってことの証明でもあるわけで、根っからのファントムファンな私としてはドライの成長を素直に喜びたいです。
そんなファントムたちの銃の突きつけ合いに幕を下ろさせたのはリズィ姉さんでした。リズィが出てくるとなんか安心しますね〜。意外だったのは玲二を比護するような台詞をはいたこと。クロウのぶんも生きろ、というのが切実でした。勿論敵としての立場は揺るがないニュアンスは含まれていましたが、それ以上に場所が日本である、ということにも気にかけていた様子でした。志賀に嫌味を言われたくないからでしょうか。それとも本気で玲二たちをキャルの歯牙から逃がしたい、っていう気持ちだったんでしょうか。その後の酒場でのシーンから察するにリズィはかつて自分が親友を殺した時のようなことをキャルにはさせたくない、と思っているのかもしれませんね。リズィの話をキャルはまともに聞いてなかったことから、キャルの恨みのもとがいよいよサイスくせえ。
さて、2部後半の加速ぶりから一気に結末まで向かうかと思っていた本作ですが、ここ2話ほどやや停滞な様子。この停滞はどうやら美緒の為だったようで、次回ついに美緒お嬢が裏の世界と接触するようです。公園のブランコでエレンが急に声を変えたシーンがありましたが、一見ギャグのようでもあり、また演技なのかもしれませんが、彼女がああやって笑うシーンは今後も見られるのでしょうか、もしかしたら最後だったかもしれませんね・・・。ラストスパート、あと4話。楽しみで寂しい一か月になりそうです。
![Phantom~Requiem for the Phantom~Mission-1【初回生産限定版~アイン篇】 [DVD] Phantom~Requiem for the Phantom~Mission-1【初回生産限定版~アイン篇】 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51uFg7tROPL._SL160_.jpg)
Phantom~Requiem for the Phantom~Mission-1【初回生産限定版~アイン篇】 [DVD]
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- メディア: DVD

Phantom INTEGRATION Nitro The Best! Vol.1
- 出版社/メーカー: ニトロプラス
- メディア: CD-ROM