感想
前回の引きはなんだったのかと言えるくらい10話序盤は砕けた雰囲気でした。マリア「命だよ、命!」。ネネの曲を意識した台詞だと思いますが、無理やりさがマリアっぽくて命という重い言葉ながら和みました。サンタナ「お前の本当の名は糸色望」。これも狙っての発言か判りませんが、いくらサンタナに真剣な声で喋らせたって今期はギャグにしか聞こえないですねw その後の三人娘のギャグ会話もサンタナが言うように「ずっとこの路線でいいんじゃね」と思わせてくれました、がさすがにもう10話、ここでギャグかよとも思いました。
で、ストーリーのほうは相変わらずの進行具合。上記ギャグと併せて岡田氏のいいところと悪いところが顕著なストーリーだったように思います。サンタナの死とハッコーの暴走などスパイスを効かせたつもりなのかもしれないけど、正直見たいのはハッコー対カナンじゃなくて・・・という感じ。そもそもハッコーがさながらバイオな光景を見て一心不乱に部屋に駆け込まなければリャンとのTVを通しての対面はなかったし、サンタナの「憎んでるんだろ?」→「なら愛している?」っていう思考も脈絡がなさすぎてちっとも感動出来なかった。ハッコーの声の威力も場当たり的で一定しないように思います。耳を塞げさえすれば大丈夫みたいな感じだけど、それにしたってサンタナは簡単に死にすぎでしょう。それとサンタナが死んでからハッコーが暴走したのはリャンには確信があったのでしょうか。行き当たりばったりに見える展開なのに施設が急に対ハッコーモードになったり出来すぎた感じがなんだか冷めさせてくれました。またハッコーの攻撃が声であるだけにバトルの見応えはほとんど感じず、一方的に悶えざるを得ないカナンを眺めることは、本作に求めるアクションシーンとは明らかに違いますね。
ただそんなちゃちな展開以外の面、作画、キャラはこちらも相変わらず素晴らしいですね。特にマリアの天然ぶり、リャンの暴走ぶりは台詞、演技ともにかなりの好素材でそれに豊かな感情表現の作画も加わることで見ててほんとうきうきします。どっちのキャラもすべてが問題発言みたいな感じがいいですね(リャンの台詞はパロ仕込み過ぎw)。今回はリャンの解説でカナンもUA感染者ということが判りました。彼女の暴走があと何話見られるのか期待しています。それと引きのシーンで夏目とマリア・ユンユンご対面でしたが、彼女らは初対面だったかな? ここへきて夏目反逆の気配です。カナンが夏目に「私の能力を知りながらry」っていうのはよく私に嘘がつけるよね、と同意義と捉えていいんでしょうか。兎も角本作切ってのギャグコンビがあの場面どう切り抜けるのかも楽しみです。