感想
ＯＰなし、最終回ぽい装いで始まった１１話。ストーリーは日米中政府が関わっているらしく、えらくドでかい展開に突入したっぽい。っぽいと曖昧な書き方をするのは、正直見ててもよく判らんという私の理解力のなさからくるもので、判る人には判るのかもしれない。そんな感じにストーリーなんて飾りですとでも言えそうなくらい掴めない主題。ただそんな展開に慣れてしまったというのも事実で、一本調子なストーリーを除けば個人的に今回は本作一番よかった気がします。
なんたってリャン！ もとい田中さん！ 素晴らしく化物じみてましたね。お父様への愛に狂っていた時代よりもさらに磨きのかかった熱演に、安っぽい言葉ですが感動しました。作画もこれまた素晴らしくってキャラの動きも表情も満腹です。薬を飲んでからのリャンはグロテスクといっても過言ではない絵で、通常ならば目を覆いたくなるような狂乱ぶり、耳を塞ぎたくなるような悲痛すぎる台詞には、思わず息を呑みました。先は長くないというアルファルドの言葉を受け決断したカミングズの愛も美しかったですね。こういう事態になってからようやくリャンはカミングズへの愛に気付き(定かじゃないが)、愛を認め(定かじゃないが)、愛に応えた最期のシーンは、死あっての特有な美しさ、説得力でした。
結局愛とは何ぞや、という命題に答えが出たとは思えませんが「愛とは厄介なものだ」というアルファルドの言葉には同意せざるを得ない。ただアルファルド自身は気付いていませんが、彼女が過去に縛られているのはシャムか、はたまたカナンかどちらかへの愛故じゃないのか、ということも考えられます。本作が視聴者に語りかけたいのはその辺りじゃないのかなと、今回リャンとハッコー二つの愛のエピソードを見て思いました。
ストーリーの大きな流れ以外の不満と言えば、まあ都合よくユンユンの薬手に入っちゃったよね、ということ。あれは流石にご都合主義でしょうが、まあ薬探しに尺を割く意味も判らないから別にいいんですが、ここまで来てユンユンのおまけ臭がすごい笑 まあ場のテンション管理とマリアのブレーキ役として欠かせないキャラだとは思うのでおまけはおまけなりに頑張ってほしい。
兎にも角にも、リャン周辺のシーンが凄すぎて、マリアのカメラマンとしての決意やらなんやらというのはあまり心動かされるものではなく、まあ結末へのなにか伏線なのかな程度にしか思えませんでしたが、段々と物語を終わらせにいってるな、という感は受けました。地味なストーリーではあるけれど、綺麗に終わることができたらまずまずの作品でしょう。ところでサンディ田中って誰だよｗ
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: CD
- アーティスト: 飛蘭,畑亜貴,上松範康,藤田淳平
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2009/07/22
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2009/08/26
- メディア: CD
![CANAAN【1】 [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/515aEuJQ-nL._SL160_.jpg "CANAAN【1】 [Blu-ray]")
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- メディア: Blu-ray
