元ネタ:吉田拓郎「夏休み」
感想
夏を挟んで分割2クール目がスタートしました「夏のあらし!」。
今期一番楽しみにしている作品です! 期待に充分応えてくれました第1話。
アバンはハジメの妄想小説。改めてのキャラ紹介兼ねたコメディで威勢よくスタートを切りました。ハジメの喧しいノリとあらしさんのスマートな美声でたかが3ヶ月前とは言え再会・再開の喜びを感じざるを得ない!
で、個人的に注目のOP。相対性理論というバンドを知る方なら「やくしまるえつことタイアップ」というのは少なからず驚きがあったのではないでしょうか。曲については既にPVで公開済みだったのでもう何回も聴いてしまいましたが、けっこう癖になる電波曲の部類じゃないかと。1期では面影ラッキーホールの「あたしにかけて」は良くも悪くも話題性充分でしたし、今回も面白いOPを期待していたので選曲はOA前からわくわく感をそそるものでした。そして更なる注目点ははたして今回はどういうアニメーションをつけてくるか、という点ですね。1期の昭和歌謡曲ジャケットのあらし! は実に作風ぴったりで面白いものだったので今回はどういう仕掛けをしてくるかなーと楽しみにしていたわけですが、クレジット読み辛いってレヴェルじゃねーぞ! とまあそれはシャフト作品全般だからいいとして、1期と比べ曲調に合わせてか、絵もかなり落ち着いた印象。キャラのモノクロヌードとやくしまるさんの声がどこかエロティズムを感じさせる90秒で、悪くないって感じですかね。ただアニメーションとしては若干の物足りなさがありこれ完成してるの? っていう感じも無きにしも非ず笑 まあOPアニメーションが変化するのかしないのかは今後のサプライズとして楽しみにしておきたいと思います。
本編はグラサンの唄う「HERO(ヒーローになる時、それは今)」をBGMにお馴染みの喫茶方舟からスタート。あらしさんの「今日も暑いですよね〜」といった別にどうでもいい台詞が妙に色っぽいというかどこか魅力的にきこえてしまうのは何故なんでしょうね。そんなどうでもいい会話を交えつつ、本編冒頭はアバンに続き更なるキャラ紹介でしたが早々にジャケットのあらし! でした。残念ながら私は一目見て何のジャケなのか判るほど昭和に染まっていないのですが、こういうノリはほんと見ててホクホクなります。でまあ塩下さいの人がまさかの顔見せを済ませたところで、みんなで海に行こうと。
個人的に方舟のまったりした空気が好みなので2期は1話から遠征なのかとやや新鮮な気分になった反面、あれ潤まだ出てなくね? と。そういえばアバンのキャラ紹介にもいなかった! あれ、本作目玉キャラ潤は!? あれしかも海って潤ピンチじゃね? と既に水着選びに入った60年前の大和なでしこたちをみて少々焦りました笑 が、そんな私の焦りもお構いなしに水着選びをする大和なでしこ。キャラの立ち位置が判り易くて初見スタートにはない2期ならでは笑いを感じさせてくれますね。カヤと加奈子が立派ないじられキャラに成長しる上に、責める側のあらしさんややよゐも根が天然なのである意味いちばん性質の悪い組み合わせですw ただ本作のいい点はその役回りが流動的で誰でも責めるし責められる、そんな仲の良さノリの良さを発揮したキャラの会話と、いい意味で巫山戯た演出はやはり癖になります。
そんなこんなでひとしきり盛り上がったところに買出しに行っていたらしい潤が待望のお帰り。この後の展開を見れば潤を出し渋った理由に納得いきました。潤が画面に出ている時始終にやにやしてしまうのはやはりロの付く病気なのかもしれません。カヤとのやり取りやハジメに「皮膚が弱いから」という苦しい言い訳を持ち出すも「あんまり一緒に遊べないけどry」と何気にちゃんと気にしちゃってるあたりなんかはほんとに可愛いかったですね。あらしさんがそんな様子をさりげなくチェックしているカットも入っていました。それはそうと何故に制服。阿呆な演出としてはキャラにたくさん衣裳の用意をするものの、こういうときは一定の服装を保つ、というのは本作の仕様なのでしょうか。まあ水着に着替えたらまったく関係ないんですけどね!
水着モードに入ってからもコメディ路線は好調で、1期おなじみにBGMがかかってからはまさに本調子という感じに盛り上げてくれたなあという印象。雰囲気は方舟にいようが海にいようが変わりなしという感じでパロもそれなりにありましたね。マスターがビーチで敷物に寝そべっている時に自分が誘われていると勘違いしたシーンの演じ方が現代魔法の美鎖にクリソツ! と俄かにニヤニヤしていたらやよゐも負けじとこよみばりの「どどどどどどどうしよう」を発動してて笑いました。なんだこのコンビw それと加奈子の眼鏡ネタも面白かったです。堀江さんがこのキャラを演じているのは事実ですが、未だになんだか不思議な感じがしますね。
男性陣も空気を読んだのか(ハジメは読めてないがw)ひっそりと釣りをしているだけでしたが、グラサン&山城のコンビも「下が釣れたらいけねえからな」を筆頭にシュールで面白かったです。グラサンはこれまで基本いじられる側のキャラでしたが、いじる側のマスターとハジメも五十歩百歩な相手だったんで、イケメンキャラ山城との対比的なネタは新鮮且つ今後も楽しめそうですね。
終盤は潤の悩める性問題に焦点をあててハジメのナイスなプレゼントとやっぱり、なオチで〆。BGMの演出が巧かったですね。ハジメの他愛もないプレゼントは、中一という年齢の二人だからこそなんとなく懐かしいような綺麗なシーンでした。確かに「いい話」だけど押しつけた感じがなくシーンの合間にも、グラサンの水着(上)を届けに行ったあとのオチを挟んだしりしてコメディとのバランスが絶妙だなあと感じさせてくれました。あらしさんたちの能力を生かすには1期同様いずれシリアス路線に走ることもあると予測されますが、1期は本当に巧く見せてくれたので今期も期待したいですね。また分割2クールが前もって設定されていたのだとしたら今期をもって一応は終了ということなので、ハジメ×潤またはハジメ×あらしさんなどの関係、繋がりにも終着点をみたいかなという気もします。なんにせよこれから3ヶ月、この愛すべきキャラたちを見られると思うと本当に楽しみ。上々のスタートを切った2クール目、次回は引き続き遠征、舞台は温泉宿、ということではっちゃけてくれるだろうと思います。EDもまだ流れていないのでもろもろ期待ですね!