キャラはもうすこし可愛く描いてほしかった。
元ネタ:西城秀樹「ギャランドゥ」
感想
前回に引き続きサービスシーン多めな第2話の舞台は温泉宿、ということでアバンから温泉シーンでした。お色気も勿論いいけれど、やっぱりマスターが突っ込んだ「極楽にいってないからry」みたいなさらっと挟むコメディがたまらなく好き。それと今回は存分にはっちゃけた1話よりは、あらしさんを始めとした幽霊たちの設定について「私もう幽霊だから」というエピソードをネタやメインに絡めて触れるシーンが目立ちました。2期からの新規視聴者への配慮でもあると思いますが、あらしさんと潤の会話をはじめ幽霊たちがそれぞれ現在の状況をどう思っているか、ということについても垣間見えた気がします。特にあらしさんが自分が既に死んでいることをああやってしんみり語るのは個人的にインパクト大きかったなあと。
一方で、もうひとつのメインはと言うと、海に引き続き潤VSハジメの「脱げ」「脱がない!」合戦。お茶を溢しただけで「早く脱がないと火傷するぞ!」といって掴みかかるハジメには少々強引さを感じなくもないものの、それでもやっぱり面白く、また懐かしいやりとりでした。というのも私が中学生だった頃はハジメみたいにとりあえず脱がしたいみたいな小僧が今思えば結構多かったような思い出があるんですよね。たぶん女子には判らない過去話だと思うけど、別に腐った思想なんかなくてもとりあえず脱いだら面白いみたいな阿呆なノリは確かにありました。特に今回みたいに旅館に宿泊とかだと当然テンション上がるし、いくら仲のいい友達だってそいつが普段放課後以降どんな生活をしているのかなんて知らないわけで、一緒の部屋で寝泊まりするというのは中学1年生のハジメにとって“普段とは違う”という点でかなりわくわくするイベントだと思います。でも潤は事実女の子なのだから絶対ハジメのそんなノリに付き合うことはできず、またハジメも潤が女の子であるなんて夢にも思っていないのだから(本当に知らないのか? と思う場面も多々あるけれど笑)潤が嫌がるわけも理解しようがない。そんなすったもんだのやりとりは第三者からすれば実に愉快なんですが、これはどちらに肩入れするかによって印象がだいぶ変わってきそうですね。少なくとも私はハジメの暑苦しい絡みが好きなので、潤頑張って逃げろ! とは思いながらもハジメの言動の逞しさにはどこか懐かしさを感じます。ただそんな私の意見はハジメの暑苦しさを好意的にみたものであって、勿論その逆の意見もありますよね。今回グラサンが忠告したようにハジメの空気が読めないところに釘をさすようなシーンをいれたことでバランスの取り方が上手いなあと思わされました。グラサンなんてあらしさんたち以上に第三者だけど、こういった男を語ることができるキャラは彼しかいないでしょうね。それとこういう説教くさいシーンにも巧みに下品な話題をいれて笑わせてくれるあたりは流石です。
逆にあらしさんとカヤの間ではもっぱら「潤はどうすべきか」というのが話題の中心でした。カヤはかなり潤に肩入れというか親身になって心配していましたね。部屋割りを決める際に潤の性別について善意だったにしろ、ばらしちゃえばいいのにと今の彼らの状況をある種愉しんでいる風なあらしさんとはかなり対照的でした。カヤは相変わらず保守的というか、現在の状況を自分たち幽霊が介入して変えてしまうことを良しとしません。見当違いかどうかは別にしてカヤさんの意見には先を見据えたような発言が多いですし、かつて真剣に恋愛をしたことのあるカヤだからこそ潤の気持ちに何か気付いているのかもしれない、という気がします。あらしさんの開けっぴろげでどんどん行っちゃえ! みたいな姿勢はもともとの性格もあるだろうし、あとで潤に語ったように真剣な恋愛の経験がないから男女間の関係に疎いというのもあるでしょうね。「なるようにしかならないよ」と何げなく言ってカヤに「他人ごとね」と説教ぽく言われていましたが、あらしさんだからこそ言える真意でもあるなあとも思えました。
パロ含む小ネタも相変わらず面白くてラドン温泉の注意書き「ラドンはいません」はハジメの台詞もあってかかなり笑った。てかなんで「は」にアンダーラインw 他の怪獣は出るのかもしれん。麻雀のパロ・役満ネタはアニメではもうお馴染みだけれど、九連出して死ぬぞとグラサンに言われても「幽霊だから」と返すのは本作独特のネタかもね笑 やよゐの「ツモ」の声が可愛かった。
終盤の「THE☆肝試し」はカヤの突っ込みまんまなノリでBGMも場違い甚だしい笑 それとやよゐの「ひぃぃぃ」がいろんなとこで聞き覚えありすぎたうえに中の人も怪談苦手なの思い出してかなり吹いた。結局散歩といわれて出てきたのがやよゐだけってのも面白いですね。卓を囲んでいた面子的にマスターは「はあ散歩?」って感じだろうし、グラサンも大敗してるだけに引くに引けず、加奈子も実はああいう勝負事かなり好きそうだから散歩よりも麻雀を選んだんでしょう。きっと洋館でもやよゐは本を読みたいのに寂しがり屋の加奈子に付き合っていたに違いないw やよゐが「私行きます」と名乗り出たことで山代は面子足りなくなるから卓を囲まざるを得なくなったんだろうなあ。とそんな妄想をしているうちに肝試しは進行していていつのまにか潤とあらしさんの二人きり。
今期この二人でしんみりすること多いなあってまだ2度目なんだけど、それも今回でひとまず終わりの様子。潤のこういうシーンできっぱり言う姿は純粋さがにじみ出ててすごくいい。そのストレートすぎる質問に、潤を子供扱いすることなくしっかり答えるあらしさんもやはり素敵。夏の間だけ・・・と切ないことを語ったこともあってあらしさん独特の色香が漂いました。死んでいるという事実を割り切って、そして自分を応援してくれるあらしさん見て潤が泣いてしまうのも判りますね。そんな二人の雰囲気をいい意味でぶち壊すハジメもほんといいとこ持ってくなあというかいいシーンの見せ方旨いなあと。だた今回は笑いのオチはカヤが持っていた気がします。名塚さん渾身の叫び声、最高に笑えました笑
男が泣いていいのは親の葬式と財布を落としたときだけ。財布を落としたわけじゃないけれど、スッカラカンになったグラサンは泣けばいいと思うよ、式波の部屋だけど。
次回「時をかける少女」
久々にタイムリープするのだろうか。そして舞台は方舟に戻るのだろうか。
方舟に戻ったら、というか加奈子とやよゐが洋館に帰ったあかつきにはCパート復活に期待したい!