2009年10月31日

【アニメ】青い文学シリーズ 3話 人間失格「世間」【感想】

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感想

志津子の家に上がり込んでもっと負の方向へ引きずられていくかと思っていたけど、予想外に立て直しました。BGMも“再生”を感じさせる明るめの美しい曲でなんとなく気分も乗ってきます。ただ破滅的な結末だけはしっかりと憶えてしまっているので、この幸せそうな日も長くは続かないだろうと思うと憂いのある曲にもきこえてきます。

で、今回冒頭で葉蔵は「働かざる者食うべからず」みたいな信念のもと漫画を描き始めますが、やっぱり彼、やればできる子なんですね。スペックだけはかなり高い。けれど脳味噌がシングルコアというか、複数のことをバランスよくこなすことが出来ない不器用さこそが彼を困惑させてしまうのでしょう。仕事がうまくいって世間水準の生活を送りだすと今度は世間の目が気になってしまう。しかも数少ない世間ではない人間茂子までもが、いつの間にか世間側の人間つまり恐怖すべき人間になってしまった。世間の目がどうにも自分を悪いようにしか見ないらしいということに気付いてしまってからは、またボロクズのような生活に逆戻りしてしまいました。完璧主義というわけではないと思うけど、一つのことが駄目になるとすべてが駄目になってしまったような気分に陥り、底なし沼にどんどん沈んで行ってしまうのが彼の弱いところですね。踏ん張ることが出来ない。自分で自分のことを駄目だ最低だと判りながらこうやってぐだぐだするのって正直かなりキツいものですよね。それが甘えだったり逃げだったりであるってこともしっかり判っているはずなのに、抜け出せない。お恥ずかしながら葉蔵のぐだぐだ具合には共感できる辛さもあり、う〜んいい意味でも悪い意味でも懐古の情に駆られました。生まれてきてすみませんと言ったって結局は自分の人生だし、謝ったって仕方のないことなんですよね。ほんと名作こそ青い。


written by 亨太朗23:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 青い文学シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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