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感想
今回の舞台は上賀茂邸。喫茶方舟を加奈子とやよゐ(それとマスター)に任せ、あらしとハジメが潤宅を訪れるお話。潤の姉は初登場ながらカヤとはもう馴染んでいて、というのもカヤは上賀茂邸に居候しているからなのだが、潤が方舟で男の子として振舞っていることも了解済みでした。まこと初登場らしくない貫禄を見せつけてくれる潤の姉京子の中の人は根谷さん、そら貫禄あるわと納得のキャスティングではあるが、派手な見た目に合わず少々婆臭いのはいい味出してる、とでもいうべきか。ヒャッコの龍姫は同じ女子高生役ながらかなりマッチしていたんだけどなあ。
そういうことでまたもや潤が主役の第4話は、今期ここまであまりなかった潤とカヤの絡みが炸裂でした。ゲリラ豪雨で足止めを食らっているあらしとハジメを待っているだけの時間でせっせとBパートへのネタの前ふりを作り(カヤ既に暴走気味)、Bパートではハジメの勢いとともにどんどん消化という感じでした。
Aパートは潤の金切り声やテンポの早いBGMも使ってあたふたした感じを演出しつつも、対比的に物凄くまったりなカヤと京子を置いたことでなんだか舞台のコメディを見ているような感じでした。たった3人、しかも一人は初登場キャラでよくこれだけ盛り上げてるなあと。それと印象的だったのが空。まさに夏の空っていう感じですね。秋の透き通った感じとはまた違い、どこか力強さがあってほんと吸い込まれそうな気がします。
Bパートはようやくハジメたちが上賀茂邸に到着し、いつもの騒々しさに戻った感じでした。ハジメの声が聞こえないAパートとはまったく雰囲気が違っていて、いい意味で本作特有の下品さが漂う(オチもエロ本だったし)。BGMにサウスポーがかかってからは勢い押しというかAパートに続きとてもテンポがよかったですね。
結局、始終潤は慌てふためいてギャグ満載の4話でしたが、Aではハジメのいない場面でのコメディが新鮮に感じられました。京子がなんやかやいい味出していて、カヤとのやりとりに違和感がなかったのがとてもよかったです。そしてなんといってもMVPはカヤでしょう。オフ状態のカヤはほんと笑わしてくれますね! ラジオで安元さんが「名塚佳織のギャグの精度の高さ」について語っていましたが、そういうのを気にしながらみると、「ああ、これかw」と納得させられるものがありました。「合点承知」とか「任されてよ(キラーン」とかは勿論、Bパートでの迫真の叫び声は本当に腹がよじれるくらい笑えましたし、甘いもの好きという設定もよく生かされていました。
それからネタの勢いを止めない程度にほんわかじわ〜といい話風なノリも織り交ぜて、やっぱりなんだかあったかくさせてくれる作品だなあと思わせてくれます。潤のこれまでの言動から京子ってもっとプライドが高くて厭な奴かと思っていけど、カヤと波長の合うマイペースさや潤が生き生きしてる姿をみて微笑んだりしていて、かなりアットホームな感じが好感でした。
一方、方舟のほうもネタ尽くしだったわけですが、はっちゃけるメインのいい小休止という感じでネタ的にはやや力不足でした。でも気分転換・小休止という意味ではかなり効果的だったと思います。グラサンとハジメが冷蔵庫を開けるところをリンクさせたのは巧かったですね。個人的にシャフトが一つの場所で話を進めるのが巧いと思わせる所以は、こういう間の取り方や捌け口としてのネタの作り方をすることで、メインもサイドもネタ満載にできるところかなと思います。まあネタ満載と思えるか思えないかというのはキャラへの愛着等も関係してきますが。
キャラといえば、2期はキャラデザが1期とはちょっと違いますね。1期は全体的にもっと瓜実顔だった気がしますが、今期はちょっと横に広がりひだまりに近付いているような。個人的には良くも悪くも古風で濃い1期のデザが好きだったのですが、まあこれも慣れでしょうか。
最後に、とびきり嬉しかったことがひとつ。念願のCパートが復活しました! お馴染みのBGMとは袂を分かち、そして今回は噂にもあったように活動写真で責めてきました。ちなみにネタは「月に代わってお仕置きよ」とああほんと懐かしい。1期の時点で気付いていたけど、リアルタイムで読んだり見ていたものがネタになるとすっごい懐かしくて笑うより先に哀愁漂うね。