感想
お嬢さんがイメージと違った。
Kがイメージと違った。
原作を読んだのはこれまた中学時代。今回アニメ化されたのは高校の現国の教科書に掲載された部分だった、と記憶していますがそれにしたってかなりあやふやなもんです。個人的で勝手な記憶によると、Kは坊主で丸眼鏡をかけ、もっと書生のような身なりだろうと思っていたのですが、かなり体育会系な臭いがしそうなデザでしたね笑 奥さんもかなり刺刺しく、これも原作と印象が異なりますが30分という短い間の中ではああいう設定にしざるを得ないという感じでしょうか。
2話連続放送で一気にみることのできた「こゝろ」。先生視点とK視点、最大の見どころ「Kの自殺」を見せるために描かれたストーリーのような感じで、非常にざっくりとした展開。K視点のお嬢さんがKを誘うというのは新説ですね笑 青い文学シリーズをここまでみてきて、どこか昭和の文学を現代版に捉えなおしているふしを全作品で感じます。が、それにしたってKとお嬢さんに肉体関係を結ばせるのはやりすぎかなあと。TVの前で「名作こそ青いんじゃないんですか!」と叫びたくなりました。“青い”という意味合いは色々あるにせよ、お嬢さんの処女性というは本作(原作)にとって極めて貴重な要素だと勝手に思っていた私にとって、Kとお嬢さんの性交はかなりショッキングでした。
それから湯たんぽのちゃぷちゃぷという音が、ひどく不快でした……というのも、どうしても黒塚の糞袋を思い出してしまうのです。湯たんぽが温もりの象徴として描かれていたのに、私はTVの前でどうしたってあの中にあるのは人糞人尿だろ、としか思うことが出来ないのはなかなか辛いことです。
人間失格でも使われたBGMのアレンジが各所に流れていましたが、あれはとてもいい曲ですね。やわらかい包み込んでくれるようなアレンジもあれば、キリっと突き放すようなアレンジもあり、どのアレンジも自然に場と馴染むという印象です。アレンジ集欲しいな。
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