感想
またまたまた赤尾でこ氏脚本の単発回。過去と現在を文字通り行き来し、懸賞金1000万円の「小林茶碗」を探し求める話。映像の慌ただしさに比べ内容は単純で判り易く、視聴後にはああなるほどと思え、タイムリープを技巧的に使った脚本だったと思う。
三日前の15:00前⇒マスター小林茶碗で晩?酌(この時点で既にへべれけ裸エプロン)。ハジメあらし+潤カヤ+グラサン加奈子がマスターを追いまわす。
三日前の15:00頃⇒マスターがやよゐ(三日後)に小林茶碗を仕舞っておいて頼む。やよゐはそれを実行。あらし(三日後)やらがどっとタイムリープし、プリンのグラス等を割る。カヤがプリンを作り、仕方なく小林茶碗に流し込む。
三日前の15:17⇒やよゐとタイムリープしたマスター(三日後)が山代に競馬8レースの三連単5-2-7を買えと依頼。やよゐ消滅ぎりぎりにまで追い詰められる。
本日⇒カヤが残っていた小林茶碗入りのプリンを平らげる。あらしはその底に掘られた「小林」を汚れだと思い傷がつくまでがしがしやる。結果小林茶碗には傷がついてしまい、茶碗として使うのは諦めざるを得なくなり、加奈子のキュウリを植える鉢となった。一方マスターは競馬で大儲けしていたようだ。
マスター→やよゐ→カヤ→あらし→加奈子と幽霊4人全員が小林茶碗にかかわっているというのが面白いですね。お間抜けな幽霊たちの手を渡ったからこそ結局はキュウリの鉢になってしまいました。マスターの言う「底に小林の文字」というキーワードがうまく伝わっていなかったのもなかなかトリッキーでした。それからあらしが小林の文字を汚れと勘違いしたのも、過去に店のカウンターでそういうシーンがあったあらしだったからこそ説得力あったなと思います。
ただ残念なのは3日前の様子が一切描かれなかったことです。それはたぶん狙ってこういう構成にしたんだろうけど、実にてんやわんやだった3日前を現在の時制で口伝だけというのはちょっと物足りない気がしました。話を聞く限りかなりアクロバティックなことがなされていたようなので、やっぱりアニメとしてはその部分を面白く描いて欲しかったかなあと。
どんなくだらない内容の話でも最後に「思い出がいっぱい」を流されるとなんか心にくるものがあるのがなんだか悔しい。