
感想
「成長期ってこんなんなの?」
一晩にして格段にグラマラスな体になっていた潤。そんな摩訶不思議な超常現象を太陽系の惑星配置がすげえことになっている、という理由だけで片付けてしまうのが本作らしい無茶苦茶さで微笑ましかった。
ということで本筋は潤の成長期ではなく、潤がそんな事態に陥っていることなど一切知らぬ方舟のメンバーたちが、彼女の誕生日をシークレットで執り行おうというもの。
発達した潤はそのグラマラスな胸を揺らし兎に角方舟まで行ってカヤさんになんとか助けてもらおうとするも、店は既に始まっているし、おいそれと入っていくわけにはいかない。そんなところをあらしさんに見られ、潤であると正体を見抜かれる。が、他の従業員を誤魔化すため上賀茂家の長女リョウコを名乗ることに。
ということでリョウコは方舟で普段聞くことのできないみんなが潤に対して思っていることを訊けちゃったりなんだりする。
前回の話が影響してくるか気になったが、ハジメとあらしのやり取りを見ていても、前回までの流れを汲んでいるような変化はなかったことから、前回までの話は前回で終わり、今回を含めたあと3話は以前までの通り気軽に視聴すべきだろうと思った。潤のことをリョウコに何も訊かないハジメに「何も訊かなくていいの?」と潤の気持ちを推し量るような親切心を相変わらずみせるし、リョウコの容姿をベタ褒めするハジメにも特段の心情を抱いていないようだった。
ところでリョウコというのがどういう字を書くかは知らないが、兎も角発音は白石涼子を同じであるため、ところどころ会話が面白かったので書き出しておきたい。
ハジメ「涼子さんはかなり魅力的な女性です!」
あらし「それは愛の告白かね?」
ハジメ「違いますよッ!俺はあらしさん一筋ッス!」
それから今回初めて流れた「コンピューターおばあちゃん」。やっぱりやよゐが唄ったか〜と安心する。「コンピューターおばあちゃん」といい「黒ネコのタンゴ」といい「たらいのうた」といい藍ぽんの童謡系音楽はまさに癒し。
それからカヤさんはやはり目の付けどころが常人とはなにか違う気がする。いうなればカヤの脳味噌は小宇宙。まさか自分の通じた人が「ガムシロをケチっている」と常々思われているなんて、潤は夢にも思わなかっただろう笑 そこに着眼しているカヤさんが流石すぎて大爆笑だった。
夜7時。潤の出勤時間。空の8割方はもう夜で、うっすらと赤みが残っている背景がとてもきれいだった。真夏のこの時間ってまだ完全な夜にはならないものですよね。こういうシーンを冬に見るにもなかなかいいもんです。
もうシークレットでもなんでもない誕生日会に、潤は「驚くぞ驚くぞ」と驚きに入っていきますが、何が驚きってひどい棒演技がひどく可愛いってこと笑 BGMも無しに饅頭を押しつけられたり、パイ投げされるシーンはかなりシュールでした。そもそもパイ投げの企画段階で潤は頬を赤らめるくらい興奮していたけど、潤はほんとに嬉しかったのだろうか笑 個人的にはきっとボケ満開のカヤさんが潤の寝言を勝手に考え違いしたんだろうと邪推してますが、真相は判りません。いえ、まあこういう企画って実際に何をやるかよりも祝ってくれた人の気持ちのほうが大事ですよね。
少なくともこれまでの潤は少年少女的に可愛らしく、ハジメの暑苦しさといいコンビだなということで恋路を応援したい気分にもなったけど、成長した潤を見てしまったいま、潤とハジメをくっつくかせるわけにはいかない、と思っている私笑 潤可愛すぎる。
脚本は帰ってきた赤尾でこ氏。今回は面白かった。もちろん脚本がアニメの面白さすべてではないけれど。前回今回とパストラルのグロスですが、制作苦しそうな気がしないでもない。