感想
ポチ姉の立ち位置が気になる。彼女のような純粋で頑張り屋な性格の子は得てしてギャグとして扱われやすいものですね。リムもタマオも真面目系なキャラだとは思うけど、ナギサの真面目とはどこか違う。たぶんそれは中学生相当の道徳心や品性でしょうね。ともかくそんな清楚で品行方正な中学生女子についているあだ名が「ポチ姉」とは如何に。あだ名がついた当初はそんなに呼ばれることもなかったけど、ここ何話か特に探偵団を結成してからはその能力の便利さから連続で呼ばれてますよね。不似合いすぎるあだ名に萌えるのは自然の摂理…たまらんぞポチ姉。そんなポチ姉を取り巻く秀逸なシーンが今回ありました。まあ言わずもがな衣装ケース内での腹の虫事件ですが、イヌに頬を染めさせた挙句、箱の中でがっくし頭を俯かせるシーンには萌えざるを得ない。
そんなこんなで今回はタマオ回。彼は一人だけキルミン出来ない立場であるが故に結構特別な活躍が多いですよね。まあキルミンのほうが本来ふつうじゃないはずなんだけど、本作世界観ではそれ以上にハイテク機器を使いこなすタマオのほうが目立っちゃう感じ。
ここまでの活躍をみればタマオの居場所がキルミンズにないはずないのですが、そこはまあ一介の小学生といったところでしょうか。一人だけみんなと同じ玩具を持っていなければ一歩引き気味になってしまいますね。
ただやっぱり主要5人の中では彼は特別ですよ。今回彼は冒頭や〆で哲学的なことを語っていましたが、それはある意味キルミンをしたことがないタマオだけに許される思考だったのかもと考えられます。ナギサ以上にタマオが理性的なのはキルミンの一種の動物化という毒気要素に曝されていないからかもしれません。そういうことを考えると、これまでのタマオの行動や思考が他メンバーとしっかり描き分けられているような気がしてきて面白いです。
しかしながら今回のタマオはハイテクに頼らず、自らニワトリの衣装を作るというかなりアナログな行動をとりました。本当に彼は頑張り屋さんだなあと感心しますね。ハイテク機器の扱いにしたって彼の努力あっての賜物だと思いますし、市長の息子という立場に甘んじないで日々向上心を持って生活をしているタマオのその姿勢には素直に好感が持てます。ある種野性的な無邪気さが魅力なリコムケンたちとちょっと違った魅力ですね。タマオあってのハイテクであってハイテクあってのタマオじゃないところが実にいい。今回はタマオのそんな面も強調したかったのかもしれません。序盤で「学園内の地図が欲しいね」とメンバーたちが騒いでいましたが、普段ならタマオが持ち歩いている機械で地図を出していたんじゃないかななんて思います。
とまあタマオだった今回。他に目立ったといえばBパートでいきなりのキルミンフォーゼでしょうか笑 きちんと手順を踏んでいざ変身シーン! という変身モノが多い中で何の前触れもなしにいきなり変身させたこの雑な感じ好きだなあ笑 ケンのキルミンフォーゼを確信的に一切書こうとしないあたりももはやお決まりのギャグですね。あと円陣を組んだときにケンがみんなの手に乗ったときなるほどと思ったのですが、オー! という掛け声と同時に吹き飛ばされていたのにはかなり笑いました。
タマオとタッグを組んだ、というか犯人(というのはちょっと可哀相だけど)だった、シューイチ君の中の人は菊池こころさんでしたね。ハチエルのときも思ったのですが、藤田咲さんと声似てませんか? 今回も咲センサーが誤発動しました。そういやシューイチ君がファイターモードのリコを撫でたときリコは痛がってましたが、あれはなんでなのか気になりました。ネコって撫でられるのがあまり好きではないのでしょうか。それとも地面にこすれて痛いとか? ちょっと詳しい人に聴きたいところではあります。あのシーンで「お兄ちゃんのにゃんこ?」と訊かれ、「まあそんな感じ」と投げやりに言い放ったケンににやりとしたのは私だけではないはず笑
で、タマオは残念ながらあれだけの努力も報われず変身できませんでした。まあなんのことはない。いずれ時というものが解決してくれるんじゃないかな。もし変身できるようになったときには“何故変身出来なかったのか”という部分について詳しく説明が欲しいところではありますが。
そしてそんなタマオの語り〆かと思いきや、最後に羽鳥家の人々登場!
ミサの発言はどこまでが素でどこからがボケなのか全然判らないよ!
むぐぐ……と口を噤むカノンちゃん。最後に「やればいーんでしょ!」とかいって宿題をやっているカットがあったら最高のオチだったね。
今回のスタッフは脚本に待田氏投入、絵コンテ佐山聖子氏、演出布施康之氏、作監に3名江上夏樹氏・亀井大祐氏・吉田雄一氏、制作協力に武遊でした。
あにゃまる探偵キルミンずぅOP&ED主題歌「Poo/Chuai Mad Noi」
- アーティスト: Neko Jump,ゲーッシリラック・ニッタヤスット,あさのまさひこ,ラウィ・ガンサナーラック
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2009/12/23
- メディア: CD