感想
ミナとアキラの絆が再確認される第一幕終了の第7話。
敵方の描写もミナとアキラの避けられない戦いも実に本作らしく理路整然としていて、ストーリーの筋自体はすっきりとよくまとまっていました。
敵の立ち位置が面白かったですね。あくまで姫殿下を王と認めつつも時代とともにその専制に限界を感じた侯爵家。彼らのやり方はともかく思想はどことなく17〜18Cのロシア帝国みたいだったのはやはりヴァンパイアの発祥がルーマニアにある所以なのでしょうか。
しかしまあ云万年のヴァンパイアの歴史をミナという少女ひとりが繋げてきたというのはいささか壮大すぎるフィクションですがぞくぞくします。その長大な歴史を考えるとテロメアといういわば過激派な組織も、ミナがたったひとりの半狼少年との約束に縋る想いもやや霞んでしまう気もしなくもない。まさかミナが云万歳で、ヴァンパイアが生まれた時から女王をずっとやってきたわけではあるまいが、人間の生命感覚では測れないミナの年齢がやはりとても気になるところです。
また彼女のステータスとして最高に魅力的なのは、絶対君主としてのカリスマ性でしょうか。悠木さんの演技からそれが滲み出ていて実に心地よいです。台詞一言ひとことに威厳と苦しみと切なさがたっぷりこめられていて、画のほうも見せ方にこだわりが見えます。
で、結局アキラの登場で対テロメアはひとまず終了。親が小物なら子も小物か。こんなデルマイユ家に云万年も侯爵家の位が与えられていたことに血という繋がりの強さと阿呆らしさを感じます。また今回出てきた抗ヴァンパイアワクチンですが、本作放送開始頃にメディモで配信されていた番外編コミックを読んだときに出てきたので、そういやそんなのあったなとあまりズッコケずに済みました笑
終盤のミナ対アキラの戦いは、個人的にはあまり戦うことの意味が見いだせなかったのですが、それでもあの戦いは必要だったんだろうなと。決着をつけなくてはいけないと半ば強迫観念で戦おうとしていたアキラが、教会の十字架が落ちてきた刹那にミナを救うという行動に出たことで彼にとっての一番大切なものを再び取り戻したのでしょう。とても綺麗なシーンでした。が、特に終盤のバトルシーンはところどころ作画が完全に足りてなかったですね。8話も突然の総集編らしいですし、結局これもBDでの修正に期待するしかないのか。
それから傍に立つ三枝が殊更切ない。「もうずっと一緒にいる……!」とこれでもか的にミナに宣言するアキラ。完全に三枝がいること忘れてる。いや仕方ないんだけどさ。これから彼女がどうするのか、来週から完全にナレーション専門になってしまうのか、気になるところです。
あと、まあメイレンの正体とか生徒会長はだいぶ日数経ってるけどワクチン効くの、とか。
ま、とりあえず細かいことはいいいや。バンド設立おめでとう! 格好いい!
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